技術の変遷は秋の空、ワイの興味は飽きの空。時々OSSとテスト。

2023-12-23

「宇宙」ってめっちゃ書いているやばいノートを見つけて振り返る元公務員時代【日記】

#Poem
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みなさん初めまして、ダイの大冒険という漫画が大好きなbun913と申します。

今年は色々あったし、ちょっと振り返り記事でも書いてみようかなと思ってました。

そんな中ふと棚を整理していたときに、私が最も人間関係で苦しんでいた公務員時代のノートがでてきました。

思えば5年経ちます。私が公務員を退職してから。

もうそろそろあの頃を振り返ってもいいかもしれない。

そんなノリで軽く5年前の辛かった時期を思い返してみました。

今年の振り返りは別途ちゃんとしたい。

転職理由: もう1割だけ人生の主導権を自分で握りたい

私が公務員からITエンジニアへ転職した時のモチベーションです。

世の中自分だけで生きているわけではないので、当然自分ではコントロールできないものが人生にはたくさんありますね。

「仕事」という側面だけ見た時に、(当時の)公務員職場ではコントロールできないと考えさせられる出来事がありました。

1: 職場環境をコントロールできる余地が全くない

当時の私の勤務先では、新人は最初の10年の間に毛色の違う3つの部門で経験を積むという暗黙(?)のルールがありました。

私も例に漏れず3年間は福祉系かつ外勤も割とある仕事に携わっていましたが、急に内勤の情報システム課という部門に配属されることになりました。

私は文系大学卒業で情報システムの教育を受けたことなどありません。

「なんで?」という疑念が全く払拭できないまま、配属されることになります。

配属先の情報システム課は今までの仕事のルールとは全く異なる次元で動いていました。

新卒の職員であれば良かったかもしれませんが、私は4年目ということもあり「当然基本的な事務の流れくらい知ってるよね?」という状態。

そうでなくても気弱な性格の私が、ちょっと語気が強い先輩、ちょっとだけ圧のある上司の方の島に配属になりました。

当時の情報システム課は1年後にビックプロジェクトを控えていて、即戦力が欲しいところに、4年目とは名ばかりの何も知らない若造を手厚く迎える余裕がありませんでした。

詳しいことは書けませんが、「わからないことがあれば聞け」「自分の頭で考えろ」「今は忙しい」ということもありましたし、沢山の人が見ている場所でお叱りを受けることも沢山ありました。

今思えば「その時の相性」と「時期」が悪かったのだと思います。何かのピースが一つでも違えば、お互いに幸せに仕事ができていたのかもしれません。

  • 私が新人として配属されていれば
  • 前任者が優秀でなければ
  • 私と同時転属の同僚が内部ルールを良くしっており、その方と比較されていなければ
  • 大きなプロジェクトを控えていなければ

そんなタラレバをいくら考えても状況は好転しないので、「俺はなぜこんなに使えないんだ」「どうして俺がこんなに理不尽な目に遭わなければいけないんだ」と、悪いことばかり考えていました。

そんな中良いパフォーマンスが出せるわけないので、「余計なことばかりしないでくれる?」は一番言われた言葉じゃないかな?として心に残っています。

結局いろいろなことを経て、長期休暇(2ヶ月ほど)をいただいてお休みさせていただくことになりました。

※ この期間を語ると3時間はかかるのですっ飛ばさせていただきます。見ていて楽しくないですし。

そんな感じで、配属先は一応の希望だけ取らされて、あとは人事様に任せることになります。

特に公務員は30代にもなってくると転職も難しくなってくるため、まさに「あの部署だけはいやだ。あの部署だけはいやだ。」と振り分け帽子に祈る日々が増えます。

しかも規則を変えるのは規則を作るよりも体力を要するので、職場環境を変えるのは容易ではありませんしね・・・

2: 評価や年収をコントロールできる余地がほぼない

年功序列、リズムが良い熟語ですよね。何回も言いたくなります。

当然(当時の)職場でも一応は評価制度がありました。

とはいえ、上司との 1 on 1 があるわけもなく、なんか知らん間に評価されて、知らん間に給与の改定が行われていました。

「何もしないでも給料が上がっていくんでしょ?じゃあいいじゃん」

まぁ。そうですね。概ねそうなんじゃないかと思います。

逆に何かをしても、何かを頑張ったからと言って給料が大幅にあがるようなことはありません。

「でも謎手当もらって給料よかったでしょう?」

謎な手当てなんかもらったことありません。

当時の私の年収は今の私の半分以下です。

また、順当に上がっているであろう年収と今の年収を比較しても・・・という感じです。

「不景気な時も公務員は給料上がりっぱなしじゃん」

それは嘘ですね。

現にベースの給料が引き下げられることも沢山ありました。

ニュースで見るのは「上がった」という知らせだけですよね?当時の同僚が飲み会中で叫んだ「下げるのはいいよ!でもちゃんと景気が良くなったら戻してくれよ!」という言葉は忘れられません。

そんな苦しんでいる時のノートが出てきた

さて、そんなこんなで休暇の期間もあって、「ちゃんといろいろな人・状況と向き合えるようになろう」と考え、A4のノートに以下のようなことをメモしていくようになりました。

  • 読んだ本の感想
  • 日々の日記

とはいえ、当然弱っている時期に読む本は「楽になりたい」「怒られても平気なようになりたい」という藁にもすがる思いで選んだ本ばかりです。

必然的に、以下のようなメモが多く残っていました。

  • 嫌われる勇気を読んだ後
    • 私を怒ってくる先輩や上司は怒りたくて怒っている
    • 本人ですら「育てるためだ」と思っているのだろう
    • 私も「俺は怖がりだ」と思っているが、それはそのように考えている方が楽だからそうであり続けているんだろう
  • 某スピリチュアルな本を読んだ後
    • 「あぁ怒られるかもしれない」という未来の想像も幻想
    • 「あぁ、あの時めっちゃ怒られた」という過去の想起も幻想
    • そういう時にはちょっと目を閉じで、「あっ。囚われているな」と気づくだけで良い
  • また違う哲学系の本を読んだ後
    • 宇宙が〜
    • 「今」というのは〜

これを見ているだけで「辛かったな。あの時の自分。こんな書いている時点で囚われまくってんじゃん」と笑ってしまいます。

状況の好転とノートの記載内容の変化

さて、そんなヤバ目なノートですが、次第に書く内容が変わってきます。

良くも悪くも異動で人がコロコロ変わる職場だったので、周りの同僚が変わりました。 (1年半くらいで)

変わった上司が全国を見渡してもトップレベルに優しい人であり、これまで基本的に叱咤・ため息ばかりを受けていた私に以下のような言葉を投げてくれるようになりました。

  • よく見てるね!
  • 一緒にやろうよ
    • ※ 本当に一緒にやってくれる。言葉だけじゃなくて
  • めちゃめちゃ助かってるよ

こうなってくると、不思議なものでパフォーマンスが上がっていき、あれほど嫌いだったITの勉強も進んでやるようになっていきます。

ITパスポート、応用情報技術者、VBA エキスパート、Ruby Sliverなどさまざまな資格を取る楽しさを覚えたのもこの時期でした。

この時期はこんな感じのメモを書いています。

  • 今日は Ruby っていう言語でWebアプリ作ってみた
  • 応用情報受かってた!嬉しい!
  • 係長と課長に褒めてもらえた

勉強をすることで「自分が成長できる感覚」を覚えていくとともに、自分を試してみたいと思うようになっていったのでした。

  • 35歳までに超えたい年収
  • ITエンジニアとして転職するにあたり、譲れない最低年収は?
  • 本当に妻子がいる状態で転職に挑戦して良いのか?妻とよく話す

そんな内容が増え始めて、妻ともきっちりと相談をして、転職活動を始めたのでした。

妻とは本当に沢山相談をしました。背中を押してくれて、今でも本当に感謝しています。

俺地方公務員だから、一生ここに住めるぜ!結婚しよう」って嘘つくことになってごめんね。反省はしている。

過去と比べて今は?

ポジティブな側面

  • 好きなことを勉強して、それが評価・年収につながる環境を得た
  • (たまたま現職で実現できていること)
    • 「任せていい?」「いいぜ。俺に任せろ」が言える環境
    • 会社の目指す方向性が定期的に伝えられ、自分が会社に貢献している感覚がある
    • 心理的安全性が比較的高い

ネガティブな側面

  • 良くも悪くも年功序列で給料が上がることは今後多分ない
  • なんらかの形で努力し続ける職業となった
    • とはいえ公務員でも頑張る形が違うだけなんですけど
  • 退職金を考慮せずに人生設計が必要

まとめ:公務員を辞めてよかったか?

今のところは「辞めて本当によかった」と思っています。

が、これまでの体験からも「人間の考えは驚くほど変わる」ということを実感しているため、先のことはわかりません。

ですが、転職動機であった「もう1割だけ自分の人生の主導権を自分で握りたい」という欲求は叶えられていると思います。

人生は仕事以外にも沢山コントロールできない事象が発生するので、自分でコントロールできる部分はしていたいものです。

以上、長くて雑なただの日記を読んでいただき本当にありがとうございました。